高校生たちが異国で阿鼻叫喚

着信アリFinal

Finalの名を関して公開された『着信アリFinal』での展開を見たとき、まさに無差別かつ人間の本能めいた狂気を見させられたというのが一番に来たのが感想だ。今作ではメール形式となっているが、それを別の誰かに転送できれば生還できるという条件の下、誰もが着信に怯えながらも助かろうとするためには何でもする姿が滑稽と言える。中でも力関係が逆転する場面も見られるなど、様々な形で歪な人間関係の醜さが顕著に出ている。

今作では高校生というモデルを採用しており、修学旅行先である韓国で巻き起こる殺人事件に生徒たちの精神は極めて追い込まれることとなる。中には呪いのメールを復讐として使用するものも出てくるなど、逆にここぞとばかりに活用するものがいたほどだ。映画版では過剰な表現こそないが、原作では苛酷なる状況下で見えてくる人間性にも注目すると面白さが増してきます。

Finalではとにかく多くの人が死ぬ、ホテルという閉塞された舞台の中で限定されながら、いつ来るか、誰に来るか、転送されてくるかも分からないメールに怯える姿は手に汗握る場面の連続だ。

怖い話で涼しくなりたい方へ

死に方が特殊

今作では着信アリでは転送された相手が死ぬわけではなく、誰か別の誰かに転送できれば死の運命を回避することが出来るという仕組みになっている。そのため、生徒たちは自分が助かろうと必死になり、後半になればなるほど幼い精神状態を蝕んでいくわけだが、その様子もまた色々な意味で考えさせられます。

メールを送っている人物こそ

そもそも肝心のメールを送っているのが全ての元凶であり、根源たる例となっても殺人鬼として表面化している黒幕が行っていた。誰に送るかは彼女が集合写真で見て決めており、ランダムとなっている。そのため次は誰が来るのかが分からない状態だったからこそ、全ての生徒が取り乱すまでに錯乱する羽目になってしまったのです。転送してしまった相手は精神崩壊を起こすなどの問題も起きてしまい、混沌とした展開が連続する。

今作でも死に方にピックアップして行こうと思いますが、直接的に死んだ被害者だけをピックアップしてみよう。

被害者の死に方

楠木あずさ

最初の被害者で、その死に方は車から垂れていたロープに首を絡めとられる形で引きずり回された挙句、最終的に首吊したいとなって発見された。ロープを懸命に振りほどこうとするも、自動車に引っ張られながらとなっていたため、首吊り状態になる前に死亡してしまった。着信が来た際には悪戯だと気にしていなかったため、ここから生徒たちの間で疑いが蔓延する。

三上輝也

呪いの着信というものを一切信じず、自身に着信が来てもそのままにしてしまい、後に電柱から垂れ下がっていた電線に首を絡めとられ、感電死するという最期を遂げてしまう。その際、首が焼けただれた状態で死体が発見され、生徒たちが呪いの着信が本物だということを決定づけた例とも言える。

川中瑞江

友人に着信してきた呪いを受ける形で死亡してしまった少女。着信する前に争いを起きてしまい、結果的に自身に被害が及んでしまう。彼女の死を目の前で目撃した三人の女子生徒は精神崩壊を起こし、病院へ搬送された。

赤池徹

呪いの着信が決定づけられたことで、友人たちからクローゼットに閉じ込められる形で転送できない状態にされてしまい、その内部で殺害されてしまう。死体は不自然に折り曲げられた形となり、生徒たちの楽しい修学旅行が呪いの連鎖によって血塗られたものへと変えた。

矢澤みのり

付き合っている浩之の元カレである真理による恨みからメールを転送されてしまう。その主人公たちによって乾燥機の中で頭部と胴体が切断された上に焼けただれた状態で発見される。

木部義孝

担任教師で呪いの着信に怯える生徒たちから無理やり携帯電話を取り上げる。実は自身が一番恐怖しており、取り上げたのもこれで自分は助かると過信してのこと。しかしそんな彼にメールが届いたことで、エレベーター内で自身の心臓を取り出して握った状態のままの遺体を生徒たちに目撃される。その際、無防備になった携帯電話の取り合いが起こり、自身が生き残るとばかりに暴れる生徒たちが大勢出た。

小泉丈弘

いじめっ子であり、同じクラスの今原信一をいじめていた。信一にメールが届いた際、クラスメイトからの執拗な追跡を行って転送しないように試みるも、丈弘の携帯に届いたことで鶏の羽を吐き出しながら心臓麻痺と思われる死を迎えている。

アン・ジヌ

主人公のボーイフレンドで、呪いのメールを根絶する方法を見つけ出した人物。彼が考えた行動で全てに決着がついたと思われた矢先に、主人公に最後の着信が来たことで肩代わりするために、最後の呪いを受け持つ形で死亡してしまう。

おすすめの胸糞作品

死に方を見て

着信アリシリーズを見ると、初期作こそ三池監督らしさがある死に方が特徴ですが、2作・3作共にそんな監督の死に様がオマージュされるようにして描かれていると言っても良い。監督こそ違えど、1作目の世界観を大事にしつつ、違った作品に仕立てられている点では凄い良い出来だと称している人もいるほど。中々面白い見方にはなるが、こうした展開もまた三池監督が出せる色と言っていいでしょう。

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